
代表挨拶

私はこれまで約18年間、精神科領域の作業療法士として、「回復とは何か」を現場で問い続けてきました。
その中で強く感じてきたのは、回復は医療の中だけでは完結しないという事実です。
治療が終わっても、日常生活や職場、人間関係の中でつまずき、再び不調に陥ってしまう方を数多く見てきました。
つまり、本当の回復は「暮らしの中」で起こるものです。
だからこそ私は、医療や福祉の枠を超え、「くらしから回復と成長を設計する」という視点で活動しています。
現在は、企業向けのラインケア研修をはじめ、地域での実践として「街角OTラボ」や子ども向けの「プレイキッズ」など、多様なフィールドで人が回復する環境づくりに取り組んでいます。
私の強みは、目の前の課題を分解し、無理なく取り組める形に再設計することです。
精神的な不調は、本人の問題ではなく、環境や関わり方によって大きく変わります。
だからこそ、個人の努力に任せるのではなく、組織や環境側から支える仕組みが必要です。
本研修では、現場で実際に使える形に落とし込みながら、「気づける」「関われる」「支えられる」職場づくりをサポートします。
一人ひとりが安心して働き、力を発揮できる環境をつくること。
その積み重ねが、組織の持続的な成長につながると考えています。
制度や個人の努力だけに頼らない。
新しいメンタルヘルスのかたちを、現場から実装していきます。
現場で機能する形で、再現性のある支援を提供します。
わたまちスタジオ の立ち位置
わたまちスタジオは、メンタルヘルススタジオをめざしています
従来の日本では、
不調が出たら病院へ
生活が崩れたら福祉へ
という二択が主でした。
わたまちスタジオは、地域(くらし)に立ちます。
- 病気になる前
- 退院したあと
- 診断がつかない違和感
- 「このままでいいのか」という問い
そうしたグレーゾーンを扱う場所です。
何をする場所なのか
わたまちスタジオ が扱うのは、
「症状」ではなく、生き方の再設計です。
たとえば、
- 認知行動療法的な視点で考え方を整理する
- 体を動かして感覚を取り戻す
- 対話を通じて自分の言葉を見つける
- 日常のリズムや役割を再構築する
医療の専門性を土台にしつつ、
くらしの言葉で回復を扱うのが特徴です。
海外ではどう扱われているか
海外では、
メンタルヘルススタジオに近い考え方は、すでに一般的です。
- Wellbeing(よりよく生きる)
- Recovery(回復を自分で定義する)
- Community-based support(地域基盤型支援)
メンタルヘルスは、
「特別な人の問題」ではなく、
人生のインフラとして扱われています。
回復は、
医療機関の中だけで完結するものではありません。
暮らし、仕事、学び、人との関係の中で、
少しずつ育て直されるものとして捉えられています。
だからこそ、
日本でも「制度の外にある回復の場」を
意識的につくる必要があります。
日本で育ちにくかった理由
日本では長く、
- メンタルヘルス=病気
- 支援=制度の中
- 心の問題は我慢するもの
という価値観が強くありました。
そのため、
- 医療と福祉のあいだ
- 制度に当てはまらない場所
- 成果が数値化しにくい支援
を担うメンタルヘルススタジオは、
居場所を持ちにくかったのです。
今なぜ必要なのか?
今は、状況が変わり始めています。
- 不調が可視化された
- 働き方・生き方が揺らいだ
- 「病院以外の選択肢」を求める人が増えた
治療だけでは足りない。
でも、放っておくわけにもいかない。
より多様なメンタルヘルスを扱うサービスが求められています。
だから今、
くらしの中で回復を扱う場所が求められています。
メンタルヘルススタジオの本質
メンタルヘルススタジオの本質は、とてもシンプルです。
回復を、専門家が決めない
回復を、制度が決めない
回復を、本人が定義する
そのプロセスを、
安全に・現実的に・伴走する場所です。
おわりに
メンタルヘルススタジオは、
新しいサービスではありません。
**「病院の中にあった知恵を、街に翻訳した形」**です。
そしてそれは、
医療でもあり
教育でもあり
文化でもあり
暮らしそのものでもある
そんな、
これからの地域に必要な装置です。
リカバリーは街の中にあります
